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ブルースの歌のはなし Sweet Home Chicago 3 韻



ブルースの歌のはなし 〜プロローグ〜
ブルースの歌のはなしカテゴリ(過去の記事)


Sweet Home Chicago
:Robert Johnson(ロバート・ジョンソン



前回のSweet Home chicago 2で、ブルースの韻について、標準英語ではちょっと強引かなと思われるところも、クレオールとか、いわゆる黒人英語と呼ばれるものだと、もっと無理のない韻になるようですが・・・・
と書きましたが、その辺の専門的なことをあまり書いてもボロボロと出るのでw、興味を持たれた方は、このような本に色々書いてありますよw

ブルースに囚われて―アメリカのルーツ音楽を探る

著者:飯野 友幸,高橋 誠,保坂 昌光,舌津 智之,椿 清文,畑中 佳樹,大和田 俊之,榎本 正嗣
販売元:信山社

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著者の皆さんは、音楽(されてる方もいらっしゃるようですが)の専門家というよりは、文学・文化・語学の専門の方々で、それぞれお得意の分野からブルースについて書かれているそうです。


ピジン語とかクレオール言語という言葉、最初読んでたとき、アメリカや英語に限ってのものなのかと思ってたら、もともと言語の違う人たちがコミュニュケーションを取るために便宜上、第三者の言語を模倣して使う、いわば不完全な言語がピジン語で、それが子の世代とかで言語として定着した形がクレオール言語という感じなんですね。

今この状況に当てはめると、(暴動を避けるために異なった部族から連れてこられた)西アフリカの人たちが、言葉が通じないんで、奴隷商人や通訳の話す英語を共通語として使い始めたけど、どうにかコミュニュケーションが出来ればいいので、言葉や文法は簡略化されてて、英語っぽいけど英語とか言語と言える程のものではなかったけど、その後、社会的広がりや世代間を通して母語として話されていく、というように解釈してますが、この本、はっきり言うと、私には難しくて、読んでも理解できない部分があるのですが、なんかね、面白いんですよ。

ふと読み返したくなって、でもまた行き詰まり、それでもまた読みたくなって、の繰り返しを何度もしながらも、未だにまだ全部は読みきってないんですがw、興味あるテーマから読んでいけるし、とにかく色んな分野からのアプローチの仕方が面白くて、ついまた手に取ってしまう感じです。

囚われてるかもww


この本のお気に入りの章は、自分が興味があるリズムや歌詞、そして、韻の事がメインで書かれているのもあって、「黒人音楽と言語リズム」と「ブルースの歌詞ーその主題と特徴」です。
(「ルーツ志向と音楽産業」も読み物として面白いけど、少し脱線するので、歌詞の部分と絡めて、いずれまた別の機会にしたいと思います。)


「ブルースの歌詞ーその主題と特徴」では、Sweet Home Chicagoの歌詞自体に触れてて、例えば、fourとgoが韻を踏んでいるのは、「fourのrが脱落して、[fou]と発音するため」

Now one and one is two
Two and two is four

I'm heavy loaded, baby
I'm booked, I gotta go
Cryin' baby
Honey don't you want to go?
Back to the land of California
To my sweet home Chicago


また、「sixがtrickと韻を踏むのも、sixを[sik]と発音するため」との記述があります。

Now two and two is four
Four and two is six

You gonna keep monkeyin' round with your friend-boy, you gonna get your
Business all in a trick
But I'm cryin' baby
Honey don't you wanna go?
Back to the land of California
To my sweet home Chicago


この2つは、私の適当英語のレベルでは、そんなに似てないとも思わないし、普通に韻を踏んでるレベルなんですけどw、「黒人音楽と言語リズム」とも合わせて読み進めていくと、こんなに音が違うものまで、韻と呼べる解釈に入れるの?と思うほど幅広く、言語は奥が深いですね。



ところで、これもお気に入りの本で後々また出でくるであろう「ブルース」から、韻の部分を少し抜粋。

ブルースー複製時代のフォークロア

著者:湯川新
販売元:法政大学出版局

「韻へのこだわりは徹底していて、そのため末尾の子音は故意に発音されないこともあるし、語の慣用的発音を無視して、前の行の末尾の音に合わせて、無理やり韻を踏ませることもある。さらには、前の行から導かれてくる文脈とは全く無関係な語が、韻をふむという理由それのみで発語されることさえある。」

多分、学んで来た英語で考えると、こういう感覚が自然で、それだけでも十分、ブルースの韻の魅力に興味が湧くのですが、この解釈に関連して、「黒人音楽と言語リズム」から、まさにお気に入りの文章を抜粋します。

「実際のブルース歌詞を見てみると、標準英語ではまったく異なった母音で発音される語が韻を踏む位置に存在している。ただ単にその部分は不完全韻であるという解釈も可能であるが、黒人英語の音声特徴を考えてみると別の見方ができる。」

なんて浪漫のある文章なんだ!




今回ちょっとまた、プロローグで話している趣旨とちょっと外れた感じになってしまったので、次回はまた実体験エピソード交えながら、曲はジュニアウェルズのchecking on my babyに関する話。

でも引き続き、韻の話w 
 



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テーマ : BLUES
ジャンル : 音楽

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